仕事場についてネットニュースでチラ見した時は遠いニュースのような気がしていた。午後になって死亡確認が出来た人が三十人を上回ったとラジオで耳にして、仕事の合間にまたネットニュースをのぞいてみた。
最初はピンとこなかったのだが、この福知山線とは私が大阪に帰った時に立ち寄る尼崎の家に向かう際にここ数年まちがって度々乗ってしまった路線。
もう二十年近く前になるが、尼崎に住んでいた頃は確か福知山線はなかったのだと思う。住んでいたのは尼崎市ではあったが、JR尼崎駅のもうひとつ神戸寄りの立花駅。1日の大半を過ごしていた勤め先は梅田(JR大阪駅)。もちろんJRを使っていたのだが立花駅は各駅停車しか止まらないので、その頃は神戸線…だったかしら?青い電車(^^;)の三ノ宮行きに乗れば梅田から尼崎には何も考えずに到着したものだった。
数年前、久々の帰阪の際、最終の新幹線で新大阪に着き、いつものように乗り換えた…つもりだった。大阪〜塚口〜尼崎。やれやれ次だ、最終は疲れるねぇ〜……
あれ〜っっっ? 立花じゃないんですけどーっっ!!!!
見知らぬ駅で途方に暮れた。そう、私は福知山線に乗っていたらしい。
新幹線の最終…ってことは他の電車も大概終電で、かろうじて尼崎までは戻れたが、結局一駅分タクシーに乗った(泣)。この時、福知山線の存在を知らなかったので、自分がいったいどこに向かってしまったのかさっぱり解らなくなり、大パニックを起こしたのだが、家に到着してからウチのネーチャンに「アンタ、それ乗りまちがいやでっ」…とあっさり言われて、そんなの知らんかった〜っっ!!と文句を言いつつ、どっと疲れたのであった。
それからしばらくして、今度は最終ではなかったが“今度こそ間違えないぞー!!”と心に固く誓って、新大阪から気合いをいれて乗ったはず…だったが、車内アナウンスに耳を傾けると再び福知山線だった…とほほ。なぜだー!!っと怒り震盪で大阪駅で乗り換えたのでその時は無事に立花に辿り着いたが、2度も苦渋を舐めさせられたのがこの路線だったのだ。
そんなわけで私にとっては切ないさと苦々しい記憶しかないこの列車でこんなに死者が出る脱線事故を起きてしまったことになんだか得も言われぬ複雑な思いに纏わりつかれてしまった。
現場の様子は夜のニュースでいくつか見たが、子供が癇癪を起こして投げ付け、壊れてしまったおもちゃの電車のようだった…とても現実とは思えない反面、いつでもどこでも起こり得る事実。
今週からアタクシ、再び自転車通勤なので少なくとも電車の脱線事故とは無縁かと思いますが、飛ばさないで安全運転、気をつけよう。
被害者の方々の御冥福をお祈りさせて頂きます。